【週末4週目:星野道夫さんの写真展】
星野道夫さんの写真展に行ってきました。
一昨年からの巡回展にいこうと思っててなかなか行けなくて、ようやく隣の市の星野さんの地元まで戻ってきてました。
こじんまりとした芳澤ガーデンギャラリー。
ギャラリーがあくと同時に入場して、ギャラリーには私一人。ゆっくりと星野さんの写真と言葉に触れる。
カリブーやしろくま、オーロラや現地の人々。一枚一枚食い入るようにみました。なんというか、何千枚も撮ったうちの一枚というより、一枚一枚をちゃんと撮ってるように感じる。
一番奥にあった言葉の前で、思わず嗚咽して涙しました。星野さんの旅をする木という本にある一節。
「人間の気持ちとは可笑しいものですね。どうしようもなく些細な日常に左右されている一方で、風の感触や初夏の気配で、こんなにも豊かになれるのですから。人の心は、深くて、そして不思議なほど浅いのだと思います。きっと、その浅さで、人は生きてゆけるのでしょう。」
私はこの最後の一文に救われた気がしました。本当にそうだなって思ったのです。おとといはあんなに頭にきたのに、今日はご機嫌で写真なんて眺めてる。
どんなにしんどそうに思えることでも、自然界に生きることに比べたら大したことではないのだろうな。
石川直樹さんや小久保英一郎さんのお話を聞いた時にも思ったけれど、もっと軽やかで、それでいて、チャレンジャーでもありたい。
矛盾する人間の心のありように素直になりたい。
ますます感受性豊かに、好きなものを追う人生。
大きなものに触れることを大切にしたいなあと心から思う休日でした。