【先生言ってたよね】
ほんと自分はバカだなと思うことがある。
しばらく前に、古典読書会の講義で先生がお話してくれたことに対して、
質問したことがありました。
先生の答えが理解できなかったのです。
で、それを聞いていた会員のある人から、先生、こうやって説明していたよね?
と言われて、うん、言っていることはわかるんだけれども、理解できない。
というか納得できない。
というようなことを言ったら???みたいな顔をされました。
その時は自分はすごくバカなんだろうなと思ったんだけれども、先生の言ったことをすべて理解できる人っているんだろうか。
素直とか素直じゃないとか、そういうことじゃなくて、言ってることはわかるけどさ、
うーーーーん、みたいな。
単純な答えだったかなぁ。
でも、先生に教えてもらった野矢先生の「哲学の日々」という本に書いてあった一文に救われた。
哲学研究は例えば「カント」がどうこうとか、「ウィトゲンシュタイン」がどうこう、とかそういうことが主流の研究において、
大森荘蔵という人が、初めて哲学の「読み方」について、研究をしたんだという箇所を読みなんだかホッとした。古典を読むときに、
その人の考えをなぞるということをしがちだけれども、大事なことは、その書かれたことについて、自分がどう考えるか、ということ。
先生の答えに納得できなければ何度だって聞いていい。
中2の娘は先生にあんまり質問しないと言った。質問できることとできないことがあるんだそうで。
私はその娘の気持ちがわかる。
先生が説明してくれたからって、それがすべて理解できて的確な質問ができるとは限らないんじゃないか。
はああ。まぁ私の場合、自分の語彙がなさすぎっていう自覚はあるんですけれどもね。
野矢先生の哲学の日々。おすすめです。
(本ブログは、本の紹介ブログではありません。)