【一緒に読む】
だいぶ秋の気配になってきて、時間があれば編み物をしている。時々手芸同好会と称して、お茶しながら、ちくちくしたり、編み編みしたりしている。
で、家にいる時間も少し増えてきて、自分の書斎♪で本を読んだり、編み物をしたり、刺繍をしたりしていると、息子がとなりの席に座ってずっとゲームをしてる。
この前任天堂がオンラインゲームを課金制にしたおかげで、息子はスプラトゥーンができなくなり、マインクラフトもサーバーでのゲームができなくなった。今やっているのは、フォートナイトだ。
で、昨日はフォートナイトをやる!と言って、私の隣の席に座って、オンラインの友達と一緒に遊んでいた。私が眠くなって先にねるわ、というと、一緒にねるーー。読んでーーというので、
今日はね、ママはママで読みたいものがあるんだ。
ああ、じゃあ、それぞれ読もう!
と、珍しいことを言った。
息子が読みたかったのは「絶滅生物図誌」。私が帰る時間に起きていれば、毎日2匹ぐらいずつ解説を読んであげている。
これは私も大好きだけれど、今日は私は私で読みたいものがあった。で、息子は、私が寝っ転がって読んでいるとなりで、大きな声をだして読み始めた。音読だ。多分、無意識だと思う。読みながら、あれ?読み方違うなあと思うときも、私は指摘せずにいたら、息子が、
あれ?これって、なんて読む?ゼツメツ?であってるかな?わかんないな。
などとブツブツ言っている。で、どうも本当に意味を知りたいときは、
ママ、これなんて読むの?
と聞いてきて、それは「進出(しんしゅつ)」だよ
とか教える。そんな風なことが何回か続いて、彼は、ようやく1匹分読み終えた。
へえ。そっか、知りたいことは、少しずつこうやって勉強できているんだろうかね?
と思ったりする。
「絶滅生物図誌」には著者の愛があふれていて、大好きだ。
漢字なんてわからなくても、この著者の愛が息子に届いているといいんだけれどね。
本は本当に著者の人柄が現れると思う。
いじわるな人はいじわるが文章に現れる。やきもちな人はやきもちが、負けず嫌いは負けず嫌いが、さわやかな人ならさわやかさが。聞いてほしい人の文章は、文章がきいてほしい、聞いてほしいと言ってくる。本当だ。
私の文章はどんな風に見えているのかしらね、ときわくん。
自分のことが一番自分でわからないことかもしれないのよ。
今日も帰ったら、絶滅生物図誌よむのかな?
【『親子の手帖』著者 鳥羽和久さんのおはなし会2回目!開催】
*8月に開催した鳥羽和久さんの2回目のおはなし会を開催します。
11月8日(木)18:30~
文京区シビックセンター
ぜひご参加ください!